2018.7.21
Orisson → Roncesvalles
距離 17.5km

ピレネー山中で迎えた巡礼2日目。

日の出が美しい。

朝食にパンと美味しいカフェオレをいただきました。

普段は牛乳を飲まないちゃばも、大きなカフェオレボウルでいただきました。

これからRoncesvalles ロンセスバジェスまで正真正銘の山越えです。登って、降らなくてはいけません。なので、今日はバックパックを運んでもらうことにしました。

バックパックにお金を入れた所定の封筒(アルベルゲにあります)をくくりつけ、決められた場所に置いておきます。

カミーノでは5〜8ユーロほどでバックパックを次の目的地まで運んでくれる運搬サービス(Transporte de Mochilasといいます)があります。山越えの今日こそ、これを利用しない手はない!ちなみにわたしのバックパックのみ預けて、ちゃばのバックパックはわたしが背負います。子ども用だからちょっと小さいけど…そこまで違和感ありません。

外に出たら本格的な雨になっていたので、レインスーツ着用。

今日はかなり大変な1日になると思われます。ちゃばと気合い入れて2人で出発!!

雨は降っているけど、動物好きのちゃばは楽しい道行です。

このあたりから、フランス人Galaadと歩く。彼はサンダルで歩いてる…!!

こんな素敵な道だから、疲れを感じない。(あとから嫌というほど感じることになりますが)

先ほど通ってきた道が見えます。あまりに景色が広大で、遠近感がわからなくなる。

このへんで雨が落ち着いてきたので、レインスーツを脱ぐことに。

登りがきつくて、わたしのストックはちゃばに取られました。。

やっと日差しが!素晴らしい景色です!

昨日より勾配が緩く、このあたりではルンルンで歩いていました。

しばらく行くと、前方に何か…動物たちが…

おじさんもいる。

羊飼いと羊を追うわんちゃん達でした!! ちゃばは動物大好きだし、動物からも好かれる。うらやましい。

ここでかわいい羊追いのわんちゃん達としばらく遊びました。本当にこの子達が羊を管理してるの…?と不思議だったんだけど・・・

ちゃんと羊を見守るわんちゃん。なんてかわいいの!!!!!

こんな感じで、前半はかなり楽しく余裕な感じで歩けました。動物さえ目に入っていれば、ちゃばはルンルンで歩けます。ありがたやー

ランドマークのひとつが見えてきました。

カミーノで一番標高の高いところにあるマリア像です。

とても感慨深かったのですが、ここでちゃばが派手に岩から転げ落ち…祈ることすらできませんでした…。(転げ落ちたけど無傷。さすが幼少の頃より鉄人とよばれるだけある)

雨が強くなってきたので、せっかく脱いだレインスーツをまた着ました。7月なのに、とても寒い。暑いのとどちらが良いのかわかりませんが…震えるほど寒いです。

羊。

馬も。そして見つめあう。

寒いし疲れた! もうしんどくて無理! となった絶妙のタイミングで、

ピレネーで唯一のフードカー(*’▽’)

これはほんとにありがたかった。あまりに寒いのでショコラを飲みました。

ちゃばはアメリカ人のJojoと一緒にゆでたまごを食べました。

このボードにはいろいろな国の言語で「フランスでの最後のスタンプです」と書かれてる。お客さんが書いてくれたんだろうなぁ。もちろん私たちもここでスタンプをもらいました。

巡礼者は、クレデンシャル(巡礼手帳)にSello(セジョと発音します)というスタンプを集めていきます。Selloは教会、アルベルゲ、バル、観光案内所など、カミーノ上にある施設ではだいたい備えてある。巡礼の最終地、Santiago de Compostela の巡礼事務所にクレデンシャルを提出し、押されているSelloを確認され、本当に徒歩で巡礼したのだという証明をしてもらうのです。

温かいものをとり、やっと一息つけましたが、天候は相変わらず。

ここは分岐点です。(The Way でここが出てきた。息子はここで遭難したのかもな…と思いました)

このまままっすぐの道を行くと、サンジャンの方へ戻ってしまうのだそうです。一応予備知識はありましたが、この霧のなか、しかも雨も降っているし、かなり気をつけないとまっすぐ行ってしまうかも。(実際行ってしまった人をみんなで呼び止めました) やっぱりピレネー越えは気を引き締める必要がありますね。

こんなふうに標識が立っています。霧が深いと見落とすよね(`・ω・´)

このあたりから、道はとても険しくなってきました。

こういう道は足に負担が大きい。それに傾斜がすごい。 Galaadよくサンダルで歩けるな…。

ここは右手の森が雰囲気独特で、トロールみたいなのが棲んでてもおかしくない感じでした。

なにやらみんなが集まっている…

みんなで「これが国境かな?国境だよね?たぶんそうだよね?」と確認し合い、ここを国境と定めました。笑

これでフランスとはお別れです!

しばらく行くと、ナバーラ州と書かれた碑が。やはり先ほどのあそこは国境だったのでしょう。

このあたりからはフランス人のGalaadと香港人のSunと4人、固定チームみたいになってきました。なんとなく、一緒に歩くのは同じような空気の人達。イケイケな感じの若者パーティーもあれば、ヨーロピアン(大人な感じ)のパーティーもあり。私たちはコンサバティブパーティーといった感じ。笑

マイナスイオンを浴びまくりながら歩きます。

前方に見えるのは緊急避難小屋。中には何もありませんが、迷ったり歩けなくなったりした時のためのもの。

先ほどの遭難ポイントといい、こういうのを見ると、ピレネー越えは危険と隣りあわせなのだとひしひしと感じる。実際年間何人かはピレネー越えの最中に遭難したりするそうです。

疲れてきたわたしを見て、Galaadがストックを貸してくれた。なんてありがたい。

下り坂を嫌というほど味わいながら歩いていると、山々の間からRoncesvallesが見えてきました!

これは近い!もうあと少しじゃないか!!

と思ったのですが、それは完全に間違いでした。このカミーノの最中、いつもこの「村が見えたからあと少し」という勘違いで、後にさらに疲れることになるのです…。見えてからが長い。

たまにはショートカット💦

馬と小休止。

私有地!? 柵の中に入っていいの!? とびっくりですが、黄色い矢印が示すとおり、これは正規のルートです。

カミーノでは常に黄色い矢印が導いてくれます。いつもいつもこの矢印を探しながら歩くのです。

だいぶ降りてきました。ここまで来ればもう山深い感じはありません。Galaadのビニールカッパが美しい。笑

ちゃば、本当に疲れちゃって、一人スローペースになっちゃってる。大人でもキツイんだから、疲れるよね…。

もう足が動かない、動かせない、というところで、やっとRoncesvallesに到着です!!

疲れが吹っ飛び、つい駆け出すちゃば。あの建物が Roncesvalles のアルベルゲです!!!!!

ピレネー越え、覚悟はしていましたが、本当に疲れました。ちゃばはよく頑張った。この先辛いときはこの日を思い出して乗り越えていこう。

長くなりますので、Roncesvalles滞在については別記事で。